『トラヴィック』を、そのベース車であるオペル『ザフィーラ』と比べてみると、トラヴィックは2.2リットル・エンジンやデュアルエアコン(『ザフィーラ』は1.8リットル・エンジンにシングルエアコン)を装備するなど、動力性能も装備も『ザフィーラ』を上回っている上に、価格も55〜90万円も安い。
こんなに値段差があっては、日本ではザフィーラはぜんぜん売れなくなってしまうのではないか? それに、日本でのオペル車の販売戦略はこれからどうなってゆくだろうのか? GMジャパン広報室長の郷坪昌晃さんに訊いてみた。
「いま現在も、ザフィーラの2001年モデルは販売しておりますし、今後も2002年モデルを導入して販売を続けます。2002年モデルがトラヴィックと同じように2.2リットルになる可能性ですか? もちろん検討していますよ」とのこと。しかし、会場では「現在ヤナセでは、すでにザフィーラを40〜50万円値引きして販売して、トラヴィックに対抗している」との声も聞かれた。
ところでオペル車は現在、ヤナセの販売店網を通じて売られているが、そのヤナセは最近ではアウディの販売も開始し、好調なセールスを記録している。それゆえに「ヤナセはオペルの販売から手を引くのではないか?」との憶測も飛び交っている。しかし、郷坪さんは、「今後ともオペル車はヤナセのネットワークを通じて販売してゆくことは変わりない」と噂を否定した。