【メルセデスベンツ『SL』ファーストドライブ】全自動バリオ・ルーフはすごい!!
自動車 社会
行政

しかしなんといっても今回一番すごいのは、全自動バリオ・ルーフだろう。先代SLの布製のフードとは全く違う。これは『SLK』に適用されたものを流用したのではなく、カートップ・システムズ社(ハンブルクを拠点に行われているメルセデスとポルシェのジョイントベンチャー)のもとで、改めて設計し直されたものだ。
航空機で使われるようなスイッチを押せばアルミニウム製のフードが回転を始め、大きく開いたトランクにうまく収まる。複数の電気モーターによって、ルーフはわずか17秒で閉じる。つまりSLKより9秒も短い。手動レバーやボタンなんかに煩わされることななく、全天候型クーペから風を切って走るロードスターへスムーズに変身するのだ。この一連の動きを初めて見たときは、驚きのあまりじっと見入ってしまったくらいである。
忘れてはならないのはルーフをオープンにした状態でもクーペの時と同様のスタイリッシュなルックスを保つこと。当然ながらルーフを下ろすとトランクスペースが狭くなってしまう。容量でいうと317リットルから235リットルへ減少しているのだが、トランクへの荷物の出し入れはスムーズなように、たたまれたルーフが20度ほど上に持ちあがるようにしてある。
リアのトランク以外にも、フロントシートの後ろにラゲッジスペースを設けてあり、荷物が転がらないようにベルトも用意されている。その上、先代で小ぶりのシートが収まっていたスペースはロック付き荷物入れに変身。容量はそんなに大きくないが役に立ちそう。
《》