恐怖感はわかるけど、人を窓枠にぶらさげたまま猛スピードはいけません

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鹿児島県警は15日、男性を窓にしがみつかせたまま90km/hで走り、この男性を振り落とそうとしたとして、19歳の少年を殺人未遂容疑で逮捕したことを明らかにした。男性はクルマから振り落とされた際、全身を打撲して全治3週間のケガを負っている。

警察の調べによると、この少年は自分と交際する19歳の少女と、その友人である17歳の少女と一緒にドライブしていた。ところが17歳の少女は前日から家族に無断で外出しており、この少女の姉が心配して、友人のトラック運転手と一緒に鹿児島市内を探していた。15日の午前5時ごろ、鹿児島市内の国道3号線の交差点で少年のクルマが信号待ちで止まったところ、後部座席に妹が座っているのを姉が発見。同乗の男性が少年のクルマに駆け寄って、窓を叩きながら「お前が(17歳少女を)拉致したんだろう?」と怒鳴った。

驚いた少年がクルマを慌てて発進させたが、男性は窓枠にしがみついたまま離れようとしなかった。700mを走ったところでこの少年がコンクリート製の柱に衝突するという事故を起こしてクルマは止まったが、つかまっていた男性はその弾みで振り落とされてケガを負った。逃走中の最高速度は90km/hに達していた。

少年は警察の取調べに対して「ヤクザ風の男からいきなり窓を叩かれ、大声で言い掛かりを付けられた。自分の彼女が強奪されると思ったので急いで逃げた。とにかく怖かった」と話しているという。警察では「少年の恐怖心がわからないでもないが、とりあえず話し合いをするなどの方法はあったはず」と同情しつつも「だからといって猛スピードで逃げたのは悪質」として殺人未遂罪で逮捕した。なお、少女の姉は自力で妹を探していたというが「不良に無理やり連れ去られたに違いない」という先入観があったようで、これが騒ぎを大きくしてしまった一因でもあるようだ。

《石田真一》

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