【新型『ミニ』発進!!】市場戦略……BMWグループとしていろいろ

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【新型『ミニ』発進!!】市場戦略……BMWグループとしていろいろ
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新型『ミニ』はBMWにとって、いろいろな意味で重要なモデルだ。BMWにとって最大のメリットは、これまでBMWがサポートできていなかったサブコンパクトクラスのユーザーの取り込みが可能になったことだ。

もちろんBMWはミニを価格の安いベーシックカーに仕立てる気はなく、ボディは小さくとも仕立ては高級車というアイデンティティを持たせている。この点は、フランスのルノーがベーシックカーに高級車と同じ構造のシートやレザー&ウッドインテリアを与えた高級モデル、『クリオ・バカラ』(当時)と似ている。

環境対応でも、ミニはBMWグループにとって重要な存在だ。欧州自動車工業会は自動車業界のCO2の排出量を2008年までに25%するという目標を掲げているが、早期にこれを達成するには燃料電池車などの次世代車では到底無理で、クルマの小型化によるほかは事実上手がない。BMWはCO2削減に向け、小型車であるミニを大量生産、販売することで、この難しい目標をクリアする計画なのだ。

BMWの市場戦略に基くかたちで、ミニは単なるベーシックカーではなく、小さな高級車に仕立てられている。それゆえ、ターゲットとするユーザーも、大衆車の購入層とは異なる。BMWはミニの潜在ユーザー像を「仕事や家庭、余暇に関係なく、あらゆるシーンで生活を楽しむ人たち」と考えている。具体的には「35歳の若年層で多くは独身、クリエイティブな職業に携わるケースが多く、洗練され、自信に満ち、遊びと仕事の両方を楽しむ世代」とのこと。また、高収入世帯におけるセカンドカー、サードカーとしての需要もにらんでいる。

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《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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