新型『ミニ』のエンジンは、すべて新開発の1.6リットル4気筒SOHC「ペンタゴン」シリーズとなる。新型ミニにはベーシック・グレードのミニ「ワン」とスポーティ・グレードのミニ「クーパー」があるが、エンジンの違いはチューニングのみで、基本的なパーツ構成は同一だ。ホットモデルの「クーパーS」はスーパーチャージャー&インタークーラー付き。
クーパー用のものは最高出力110PSで、最高速度200km/h、0-100km/h加速を9.2秒でこなすなかなかの俊足ぶりだ。ワン用のものは実用域重視のチューニングで、最高出力は90PS、最高速度185km/h、0-100km/h加速は10.9秒と、こちらもファミリーモデルとして充分以上の性能だ。そしてクーパーSは最高出力163PS、最高速度218km/h、0-100km/h加速を7.4秒と、もはやスポーツカーの域に近付く。
「ペンタゴン」エンジンはSOHCながら、1気筒あたり4個のバルブをもつ。エンジンブロックは剛性面で有利な鋳鉄製で、低騒音、低振動を実現。シリンダーヘッドは放熱性に優れたアルミ製だ。アクティブ・ノックコントロール機構を備え、オクタン価91〜98という、さまざまな質のガソリンを使用することができる。日本においても、オクタン価98〜100のプレミアムガソリンはもとより、レギュラーガソリンも使用できるのだ。
エンジンは、シーメンス社製のコントロールユニット「EMS2000」によって、新開発の無段変速CVTと統合制御される。CVTはイージードライビング向けのDレンジとスポーツ走行用のSレンジを備えており、さらに仮想6段マニュアルモードであるステップトロニックも与えられる。何段ギアに固定されているかは、インパネ内のインジケーターにも表示される。