【ニューヨークショー2002速報】開催前日!……意気込みとドタバタ

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【ニューヨークショー2002速報】開催前日!……意気込みとドタバタ
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記者は3年連続のニューヨーク・オートショー取材だ。日本から出向く日本人プレスとしては、3年連続は私だけだろう。00年はふたり、昨年は3人。私が会場で出会った日本からのプレスはそれだけだった。日本の新聞社や通信社の現地オフィスですら、このショーの報道をあまりしない。

ところが、ニューヨークショーは2000年に「100周年」を迎え、「デトロイトに奪われたアメリカ最大注目度モーターショーの地位を奪いかえす」作戦に出た。事務局のニックは「昔はニューヨークのほうがはるかに規模も大きくて華やかなショーだった」と話していた。「デトロイトは自動車を生産する街だが、人が集まるのはニューヨーク」だったのだ。

しかし、デトロイトとその周辺に本社を構えるアメリカのビッグ・スリーは、80年代に「モーターショーの主導権」を完全に奪った。コンセプトカーをデトロイトにずらりそろえ、モータウン(自動車の街)の面子を貫いたのである。以来、ニューヨーク・ショーはシカゴやロサンゼルスよりも注目度の低い「完全なローカルショー」になってしまった。

そこで。100周年に向けた失地回復が図られた。自動車メーカーへのアピールを地道に行い、とにかく100周年イベントだけは盛り上げようと言う、まさに「執念」だった。それが実り、2000年のこのショーでは日産『シーマ』、トヨタ『クルーガーV』、スバル『レガシィ』6気筒版などが初公開された。しかも、開会を飾る朝食会は「カルロス・ゴーンの朝食会」という名前で、ゴーン氏が演説を行った。この年、ニューヨークショーは再び、世界に注目されるショーになったのである。

ただ、現地のマスコミは、日本メーカーがニューヨーク・ショーを盛り上げたのが気に入らなかったようだ。「アメリカのメーカーはどうした?」と。そのためかどうかは定かでないが、昨年のニューヨークショーはクライスラーのコンセプトモデル発表で幕を開けた。まあ、全体的には日本メーカーのほうが積極的なアピールではあったが……。

で、2002年。前評判では昨年以上の盛り上がりになるはずだ。ニューモデルの発表も多い。とくに、昨年9月11日の事件がニューヨークへの関心を集めており、事務局側も「絶対に盛り上げる。ニューヨークは死んでいない!」と必死なのだ。ショー会場となるJ. ジャビッツ・コンベンション・センターは、ついこのあいだまで同時多発テロで崩壊したワールド・トレードセンターで作業する軍や消防の待機所などに使われていた。「でも、ショーはやる。何がなんでもやる!」というのが主催者の意気込みである。

ところが、だ。事前に届くはずのプレスパスが届かなかった。「セキュリティを厳しくしているため、事前にプレスパスを郵送します。写真入りの身分証明書を必ず持参し、このメールとプレス登録時のフォーマットをプリントアウトして持参ください」との案内だったが、私の手元にも、私のニュ−ヨークの仲間のところにも、プレスパスは届いていない。事務局に何度もメールを入れるが音沙汰なし。

こいつはきっとドタバとタなんだろうな……と想像しつつ、ニューヨークに着いてすぐにショー会場を訪れた。案の定、ドタバタの突貫作業中だった。「あしたにはちゃんとしてるよ!」そう告げられ、ひとまず私はホテルに戻った。ニューヨーク現地時間、27日朝8時スタートの2002ニューヨーク・オートショー。このウェブでショーレポートをぜひチェックしてください。あのクルマも、あのニューモデルも、ここでデビューするのです!

《レスポンス編集部》

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