兵庫県警本部長、議会で「6つの不手際」を認める---駐車場・拉致殺人事件

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兵庫県警の岡田薫本部長は27日、開催中の兵庫県議会に出席し、暴力団組員による大学院生拉致監禁・殺人事件について、当時その捜査に当たった神戸西警察署を含め、県警自体の対応に6つの不手際が生じていたことを正式に認め、これを報告した。

今回、県警が正式に認めた不手際とは、下記の6項目。

(1)110通報の入電時、現場に一番近い交番の警察官が仮眠中であり、現場より4km離れた場所にある別の交番の捜査員を向かわせたため、到着が遅れた。また、この最寄交番に勤務する警察官への連絡は、110番通報の受付後10分が経過してからだった。

(2)通報者である大学院生の姿が見当たらないことを現着(現場に到着、の略)した警察官が不審に思わず、すでに立ち去ったものと自己判断し、この大学院生を捜索することを怠った。

(3)現着警察官から「通報者がいない」との無線連絡が、県警本部の指令センターに入っているが、本部、西署ともに姿を消した通報者に対する情報収集を行うように指示をしなかった。

(4)通報者の友人から「友達がヤクザに連れて行かれた」という情報を現着警察官が受けながら、それを軽視して全署的な対応をせず、またそのきっかけを逃した。

(5)現場にいたもう一方の当事者である暴力団関係者から任意同行を拒否されたことで現場での対応をそれで打ち切り、後で警察署か交番まで出頭するように説明しただけに留めた。

(6)翌日になって警察に出頭してきた暴力団関係者の証言だけを聴取し、もう一方の当事者である大学院生の友人からは何の聴取も行っていなかった。また、この暴力団員についても簡単な聴取のみを行い、すぐに帰宅させた。

また、兵庫県警ではこの事件の発生を受け、27日付けで初動捜査のあり方や対応策の強化を検討する専門委員会を設置したことを、本部長自ら議会で説明し、理解を求めた。

《石田真一》

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