メーター巻き戻しは告知したくない事実? ネットオークションでこんなトラブル

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インターネットオークションでの中古車売買が元でトラブルとなり、評価コメントで名誉を傷つけられたとして、石川県在住の男性が神奈川県在住の男性を相手に慰謝料20万円と謝罪文の掲載を求めていた裁判で、金沢地裁小松支部は3月29日、会社員に対して10万円の慰謝料支払いを命じる判決を言い渡した。

裁判の発端となったトラブルは昨年6月に発生した。石川県在住の男性が、神奈川県差移住の男性がヤフーオークションに出品した中古車を落札したが、引渡し後にこのクルマの走行距離メーターが不正に改ざんされていることを発見。そのことを出品者の男性に問いただすと、この男性は改ざんを認め、落札代金の半額を返金する措置を取った。

しかし、落札者を評価するコメント欄に、出品者の男性が「商品を確認してもらってから取引したのにクレームをつけられた」とのコメントを掲載。落札者の男性も「メーター巻き戻しがあったとは出品の際に記載されておらず、落札前に確認のしようがない」と反論したが、これが徐々にエスカレートしたため、結局は裁判で争うことになった。

29日の判決で小松支部の加島滋人裁判官は「コメントに紛争の発端を示す記述がない以上、書かれた内容が真実であるとは言いがたい。しかし、その記述内容が原告の社会的評価を低下させ、名誉を棄損したことは間違いない」として、出品者の男性に対して10万円の慰謝料支払いを命じたが、その一方で「評価は必ずしも客観性や公正さを備えたものとは言いきれない」として、謝罪文の掲載は命令しなかった。

ヤフーオークションでは、評価コメントでこのような争いに発展することは珍しくないが、裁判にまで至ったケースはおそらく今回が初めてではないだろうか。

《石田真一》

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