遮断機が降りてしまった踏切で立ち往生した場合、その適切な対処方法は?

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1日午前、奈良県奈良市のJR関西本線の踏切で、踏切内に立ち往生した軽自動車が上り普通電車と衝突。弾き飛ばされたクルマが遮断機を押し上げようと車外に降りていた運転者の男性に直撃。男性は首の骨を折るなどして間もなく死亡した。

警察の調べによると、事故が起きたのは1日の午前9時ごろで、奈良市畑中付近の市道とJR関西本線が交差する踏切で起きた。1台の軽トラックが警報機の鳴っている踏切内を無理やり渡ろうとしたが、渡りきる直前に遮断機が降り、通行することができなくなってしまった。

運転していた50〜60歳代の男性は、降りた遮断機を自力で上げようとしたが、走ってきた電車がそこに突っ込んできた。電車の運転士は100メートル手前で立ち往生している軽トラックを発見、緊急ブレーキを掛けたが間に合わずに衝突。その弾みで軽トラックの車体が弾き飛ばされ、男性の後方から激突したという。

踏切内に取り残された場合、車体で降りてしまった遮断機を押すように前進すれば、自動的に跳ね上がる構造になっている。これは今回の現場に限らず、日本にある全ての踏切が同一の構造であり、例外はないとされる。

また、エンストなどを起こして進めなくなってしまった場合には、踏切の警報機近くに設置された「列車非常停止スイッチ」を押せば、数百メートル先の線路沿いに設置された発炎筒や信号灯が作動。列車に対して危険を呼びかけ、プレーキを促すシステムもある。

警察や各鉄道会社では踏切の構造については告知を行っているのだが、周知徹底されているとは言いがたい状況にある。今回の事故は正にその周知徹底が不足した結果として起きてしまったともいえるが、最も大切なのは「警報が鳴った踏切を無理に横断しようとしない」という、運転者自身のモラルだろう。

《石田真一》

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