パトカーの存在に気がつかない酒酔い状態---危険運転致死罪の適用も?

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岡山県警は22日、飲酒運転中の信号無視をパトカーに発見され、その逃走中に他のクルマと出会い頭に衝突し、このクルマのドライバーを死亡させた19歳の少年を業務上過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ、酒気帯び運転)容疑で再逮捕したことを明らかにした。事故直後に道交法違反(信号無視)の現行犯で逮捕しているが、今後は容疑を切り替えて厳しく追及していく方針。

この事故は20日未明に起きた。岡山県倉敷市内の国道をパトロール中だった倉敷警察署のパトカーが信号待ちをしていたところ、対向車線側から1台の乗用車がそれを追い越し、信号を無視したまま走り去った。このため、パトカーは赤色灯とサイレンを使用しながら追跡を開始したが、このクルマはパトカーの存在に気がつくと100km/h超の速度まで猛加速。

追跡するパトカーを振り切ろうとしたが、約1.7km先の交差点で67歳男性の運転する軽ワゴン車と出会い頭に衝突。このクルマのキャビン部分を引きちぎるように破壊したまま逃走を続けたたが、約2kmを走ったところでタイヤがパンク。走行不能になっていたところをパトカーの捜査員が発見、乗っていた少年を信号無視の現行犯で逮捕した。軽ワゴン車の男性は病院に運ばれたが、ほぼ即死状態だった。

当時、このクルマ(日産『プレジデント』の先代モデルと言われている)を運転していた19歳の少年は、事故の直前に友人たちとビール中ジョッキ3杯、ブランデーを4杯を飲んでおり、信号無視をした際にもパトカーの存在に気がついたのは「追跡を開始されてから」などと供述している。つまりは周囲の状況を全く把握できない程の酒酔い状態だったというわけだ。取調べに対して少年は「捕まるのが嫌で逃げた。非常に申し訳ないと思っている」と供述している。

岡山県警では「とりあえずは業務上過失致死容疑で再逮捕したが、供述内容によっては容疑を危険運転致死罪に切り替える可能性も高い」とコメントしている。

《石田真一》

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