危険!! 5時間30分アイドリング---3700万円の賠償命令

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マンション1階にある半密閉式の駐車場でエンジンをかけたままのクルマを5時間放置したことが原因で、この駐車場の上階に住む住民が一酸化炭素中毒となり、後遺障害が残ったとして賠償請求を行っていた裁判で、東京地裁は23日、加害者側に対して総額3700万円あまりの支払いを命じる判決を言い渡した。

この事故は1995年7月20日、東京都北区内の3階建てマンション(1階部分は駐車場。2、3階が住居)で、このマンションに入居する設備工事会社の社員が、エンジンを切り忘れたクルマを5時間30分放置した。この間、クルマはアイドリング状態を続けていたが、排出ガスが直上の住居部分に充満し、3階部分に入居していた夫婦が一酸化炭素中毒で意識不明となったというもの。

夫婦はその後に意識を取り戻したが、記憶障害などの深刻な後遺症が残ったため、このクルマを所有する会社を相手に総額6000万円の賠償請求を行っていた。裁判当初から被告の会社は責任を認めていたが、賠償金の算定方法と金額について「納得できない」と主張。全面的に争う姿勢を見せていた。

23日の判決で東京地裁の土屋文昭裁判官は、「請求は妥当である」と判断し、休業損害と後遺障害についての賠償金算定方法の一部を改めるのみで原告側の主張を全面的に認め、被告に対して総額3700万円あまりの支払いを命じる判決を言い渡した。

《石田真一》

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