【新聞ウォッチ】ゴーン社長「日産180」熱弁90分で、歯切れの悪かったこと

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気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2002年5月10日付

●ダイハツ前3月決算発表、販売不振で減収減益(読売・10面)

●ガソリン100円台、平均小売価格上昇(毎日・2面)

●日産、大増産3カ年計画、販売100万台増、新型車28種(朝日・3面、11面)

●GMの3車種リコール、キャバリエは火災3件発生(朝日・37面)

●長谷川至・ヤマハ発動機社長「コピー二輪車、輸出は駄目」(東京・8面)

●ダイハツ、今年度中に軽の燃料電池車初の公道テスト実施へ(東京・9面)

●政府、燃料電池の規制緩和、車や家庭普及後押し(日経・1面)

●三菱自動車も中国生産、SUV、ダイムラーに委託(日経・1面)

ひとくちコメント

「日産成長へ新計画」(毎日)、「日産、内外で反攻」(日経)、「ゴーン日産、販売拡大へカジ切り」(産経)……予想どおり、きょうの各紙は「日産180」に関するカルロス・ゴーン社長の記者会見の模様を大きく取り上げている。

各紙とも「3月期決算、最高益3720億円」(東京)、「リストラ、円安効果で経常益43%増」(読売)と、数字上で「V字型回復」を裏付けるとともに、「世界シェア6.1%を目標に卓越したグレードカンパニーを目指す」(日経)などと新3カ年計画における具体的なコミットメントの内容を報じている。

だが、「技術力向上が課題」(朝日)、「円高、環境などリスク対策、後継者に難題」(産経)などとして、日経も目標達成には、「ヒット車、コスト削減、後継者選び」と3つの関門を乗り越えることが必要であると指摘している。

筆者も直接会場に出向き、質疑応答も含めた約1時間半、大胆なジェスチャーで立て板に水のごとく熱弁をふるうゴーン社長のスピーチを聞いたが、注目の中国進出については「まだ、合意しておらず、お話できない」とコメントを避けたり、ハイブリッド車などへの取り組みも「今はどのメーカーも赤字」とゴーン社長らしからぬ歯切れの悪い発言も多かった。困難な課題をどう克服していくのか、当面は1年先を見守りたい。

《福田俊之》

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