【マツダ『アテンザ』発表】災い転じて福となすハイパフォーマンス

自動車 ニューモデル 新型車
【マツダ『アテンザ』発表】災い転じて福となすハイパフォーマンス
【マツダ『アテンザ』発表】災い転じて福となすハイパフォーマンス 全 4 枚 拡大写真

フォードのもとで経営再建を進めるマツダが21世紀の新型車第1弾としてリリースするのが、ミドルクラスの『アテンザ』だ。そのコンセプトは「ベターでなくベストであること」。最高で「超一流」、最低でも「一流」になることをめざして開発された。

マツダはアテンザを世界戦略車として、日米欧の世界3大マーケットで売り出す。ゴー&ストップの多い日本、フリーウェイを100km/hプラスアルファで巡航することの多いアメリカ、超高速領域を常用するヨーロッパと、特性が極端に異なる3つの市場で通用するモデルを仕立てるためには、ひとつの性能を際立たせるために他の部分を犠牲にするという開発手法は使えない。大半のメーカーはそれぞれのマーケット向けに、独自のモデルを投入している。

マツダはひとつのモデルの性能を徹底的に磨くことにより、世界のどこでも通用する「グローバルなパフォーマンス」を持つクルマ作りをするという道を選んだ。アメリカでも通用する乗り心地、日本で通用するフレキシビリティ、ヨーロッパで通用する操縦安定性を実現すべく、アテンザにはまったく新しいシャーシ、エンジン、パッケージングが与えられた。

地域別モデルを投入する余力のないマツダにとってはやむをえない選択だったが、ユーザーにとっては低価格で質のいいモデルを購入できるという点で、充分にメリットを享受できる。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.7mでコンクリートブロック付き、道幅は5mあるけど?…東京都板橋区
  2. ニックネームは“赤いコスモ”、50年前に登場した2代目ロータリースポーツ【懐かしのカーカタログ】
  3. 【レンジローバー ヴェラール 新型試乗】ああ、紛うことなくレンジローバーだ…島崎七生人
  4. ダンロップのオールシーズンタイヤが安く買えるようになる?…独占禁止法の疑い
  5. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る