新型『エルグランド』のエンジンは、「VQ35DE」型3.5リットルV6DHOCの1本。シリンダーヘッドには連続可変バルブタイミングコントロールが備えられる。旧型では直噴ディーゼルエンジンもラインナップされていたが、日本でのディーゼル規制への様子見という側面もあり、新型には搭載されていない。
スペックはFR、4WDともに240ps(177kW)/6000rpm・36.0kgm(353Nm)/3200rpmと強力無比なもの。トルクは排気量1リットルあたり10kgmをオーバーしている。ミニバンは設計の古い商用車向けエンジンが搭載されているケースが多いが、エルグランドのエンジンは上級乗用モデルとして充分通用するものだ。
ATはマニュアルモード付きゲートパターン式電子制御5速で、これもミニバンとしては異例の高機能ぶり。駆動レイアウトはFRと日産お得意のオールモード4×4の2種類だ。
性能は旧型の比ではない(少なくとも数字の上では)。0-100km/h加速は旧型の11秒台半ばから10秒台半ばへと約1秒も向上。10-15モード燃費も旧型の7.4km/リットルから8.2km/リットルへと、10%以上の向上を果たしている。環境性能も高く、超-低排出ガス車の認定を取得。2010年燃費基準もクリアしており、自動車税、取得税の軽減措置対象モデルとなっている。