今年3月、神戸市西区で交通トラブルを原因に大学院生が殺害された事件で、組長の命令でこの事件に使ったクルマの証拠隠滅を図った山口組系の暴力団員2人に対する初公判が24日、神戸地裁で開かれた。
この事件は今年3月4日未明、神戸市西区の路上で駐車を巡るトラブルから、山口組系末原組の組員9人と、現場近くに住む大学院生が口論となった。トラブルの要因になったクルマに乗っていたのは同組の組長だったため、駆けつけた組員が激怒。この大学院生を拉致した上で執拗な暴行を加え、殺害した疑いが持たれている。
24日に行われた裁判では、暴行には直接関与しなかったものの、拉致に使ったクルマを山中に隠すなどの証拠隠滅工作を行った組員2名が法廷に立ち、検察が指摘する証拠隠滅罪の容疑事実を全面的に認め、争わない方針を示した。
なお、実行犯とされ、殺人と拉致監禁の罪で起訴された7人の組員については、来月初旬に初公判が行われる。