「事故を目撃して冷静さを失った…」と、群馬県警の元警察官が供述

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昨年11月、職務質問を行った警察官を暴力団組員と勘違いし、現場から逃げる際にクルマにはねられて死亡した大学生の事故について、「この事故を目撃していない」と虚偽の報告を行い、虚偽有印公文書作成、同行使の罪に問われている元警察官(当時は高崎署の巡査長)に対する初公判が20日、前橋地裁で行われた。

この事件は昨年11月、群馬県高崎市の路上で無灯火のまま自転車を走らせていた大学生に対し、高崎署員が「おい、兄ちゃん」と声を掛けて注意しようとしたところ、大学生はこの警察官を暴力団員と誤認して逃走を開始、その途中でクルマにはねられて死亡したというもの。

起訴された元警察官は、パトカーでこの大学生を後方から追跡していたが、事故を起こしたことを目撃したにも係わらず、必要な救護義務を果たさず、そのまま事故現場を離れ、署に対しては「事故の発生は目撃していない」との報告を行っていた。

職務質問を行った警察官2名に対し、前橋地検は「逃走後の追跡と少年の死亡に直接の因果関係はない」と判断して不起訴にしたが、この警察官に対しては「虚偽の報告を行った」と認定し、虚偽有印公文書作成、同行使の罪で今年3月29日に起訴。この警察官は3月末付けで事件の責任を取って依願退職している。

20日に行われた初公判で元警察官は起訴事実を全面的に認め、「クルマにはねられた大学生が路上に横たわっているのを見て、冷静さを失い、そのまま走り去ってしまった」と証言した。争う姿勢がないことから、検察側は同日に懲役1年6カ月の実刑判決を裁判所に求刑している。

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《石田真一》

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