事故死を見てみぬふりをした警察官に判決下る

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昨年11月、群馬県高崎市で職務質問を行った警察官を暴力団員と勘違いした大学生が逃走する際、交通事故で死亡するという事故で、この事故を目撃したにも関わらず「見ていない」と虚偽の報告を行い、虚偽有印公文書作成・同行使の罪に問われた元警察官に対する判決公判が9日、前橋地裁で開かれた。裁判長は「警察官にあるまじき行為」として、懲役1年6カ月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡している。

この事件は昨年11月、群馬県高崎市の路上で無灯火のまま自転車を走らせていた大学生に対し、私服の高崎署員2人が「おい、兄ちゃん」と声を掛けて注意しようとしたところ、大学生がこの警察官を暴力団員と誤認して逃走を開始、その途中でクルマにはねられて死亡したというもの。今回の裁判となった元警察官は、この警察官から「逃走した自転車を追いかけろ」という指示を受け、追跡を開始しようとした直後、この大学生が事故を起こしたことを目撃した。しかし、この警察官は事故を目撃したことで恐怖感を感じ、現場から離れるようなコースを取って逃げ、上司に対しても「事故は目撃していない」という内容の報告書を提出していた。

9日に行われた判決公判で、前橋地裁の長谷川憲一裁判長は「厳正な職務執行が特に求められる警察官にあるまじき行為」と認定した。しかし、この警察官が依願退職していることなどを考慮し、「反省はなされている」と認め、検察側から求められた懲役1年6カ月に対し、期間は同じものの、3年の執行猶予期間を付ける判決を言い渡した。

《石田真一》

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