名車「964型ポルシェ 911」を最新の姿に甦らせる、シンガーが最新レストア作品披露へ

ポルシェ911カレラクーペ・リイマジンド・バイ・シンガー
ポルシェ911カレラクーペ・リイマジンド・バイ・シンガー全 6 枚

シンガーは、「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2025」に、クラシックなポルシェ『911』の最新レストアモデル、「ポルシェ911カレラクーペ・リイマジンド・バイ・シンガー」を出展する。

シンガーが提供するレストアサービスは、ポルシェ『911』(タイプ964)のオーナーが愛車をシンガーに送り、パーソナライズされたレストアを依頼することから始まる。30年以上前にポルシェが製造したこれらのスポーツカーは、多くのドライバーの手で数千マイルを走行してきた歴史を持つ。

レストアプロセスでは、まずオーナーの車を慎重に分解する。インテリア、エクステリアボディワーク、すべての機械部品を取り外し、スチール製モノコック(シャシー)を露出させる。シャシーは入念に評価、清掃、準備され、次の段階に最適な状態にする。この段階で、レッドブル・アドバンスド・テクノロジーズとの協力により開発されたシャシー強化技術が適用され、オリジナルのタイプ964モノコックの剛性が向上する。

ポルシェ911カレラクーペ・リイマジンド・バイ・シンガーポルシェ911カレラクーペ・リイマジンド・バイ・シンガー

グッドウッド2025に展示される車両は、レザーワーク技術を特徴としている。インテリアには縫製と磨き上げられたレザーシームが指定されており、これは長時間にわたる精密な手作業による縁研磨と塗装技術により実現され、1台あたり400時間を要する。このステッチスタイルは高級レザーグッズの世界から派生したもので、シンガーのレザーワーク技術の習熟度を際立たせている。

911カレラクーペ・リイマジンド・バイ・シンガーのエンジンは、911での長年の経験とDLSプログラムからのノウハウを活用している。このプログラムで同社初の4バルブシリンダーヘッドが誕生した。この専門知識により、シンガーは継続的な最適化プロセスと改良された4バルブシリンダーヘッドの開発を通じて、タイプ964の象徴的な水平対向6気筒の性能ポテンシャルを探求し続けることができる。

エンジンは複数の初を表している。ポルシェ911リイマジンド・バイ・シンガー用にレストアされた初のエンジンとして可変バルブタイミングを搭載し、低速での運転性と高回転での出力を最適化している。また、シンガーがレストアした初の自然吸気エンジンとして、水冷シリンダーヘッドと空冷シリンダーの組み合わせ、電動ファンを使用し、DLSターボプログラムからのノウハウを活用している。

ポルシェ911カレラクーペ・リイマジンド・バイ・シンガーポルシェ911カレラクーペ・リイマジンド・バイ・シンガー

これらの機能により、4.0リットル水平対向6気筒は420hpを発生し、より広いエンジン回転数範囲でトルクを拡大しながら、各国のオーナーがシンガーのサービスを通じて愛車をレストアできるようにしている。

エンジンは8000回転以上まで回転し、ドライバーが6速マニュアルギアボックスを指定でき、後輪に動力を送る。露出したシフト機構を備えた高位置ギアシフターを指定することで、エンジニアリングの職人技を強調できる。新開発のチタン製エキゾーストシステムは、水平対向6気筒のサウンドトラックを強調してくれる。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 電動モビリティ「ブレイズ」、名古屋本社で試乗体験会開催へ…新商品「スタイル e-バイク」も
  2. レクサス『LM』対抗!これがメルセデスベンツ最高級ミニバン、『Vクラス』後継の最終デザインだ
  3. トヨタの新型『ヤリスセダン』がタイで登場!「アティブ HEV」にはGRスポーツも
  4. 販売わずか3年の希少車種、「角目」のいすゞ『117クーペ』【懐かしのカーカタログ】
  5. 「完璧なフルモデルチェンジ」三菱『デリカミニ』が2代目に! 可愛さも機能も大幅進化で「後世に受け継がれる名車」と話題に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る