異例の危険運転適用例に判決言い渡し

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盗難目的で民家に侵入したが家人に発見され、その逃走途中に赤信号の交差点で出会い頭の衝突事故を起こし、相手に重傷を負わせて危険運転致傷罪と窃盗罪に問われていた23歳の男に対する判決公判が8日、高知地裁で開かれた。

この事件は今年2月20日に起きた。高知県吾川郡の民家に盗難目的で侵入した男を家人が発見し、110番通報を行った。男は発見直後に家を出て、猛スピードで逃走を開始したが、そのスピードが原因となって警戒中のパトカーに発見された。男は警官による制止命令を振り切ってさらに逃走を続け、赤信号の交差点に強引に進入したところで他車と出会い頭に衝突する事故を起こしている。被害者はこの事故によって全治2カ月の重傷を負い、男は速度超過を理由に窃盗容疑の他、危険運転致傷容疑でも逮捕されることとなった。

8日の判決公判で高知地裁の三上孝浩裁判官は、被告に窃盗の余罪が他にあることも指摘した上で「パトカーに追跡され、捕まれば人生が終わると考えた経緯は身勝手で、交通法規への規範意識が低い」と述べた。しかし、起訴事実を全面的に認めていることや、被害者への示談交渉が進んでいることを考慮し、懲役3年の求刑に対し、懲役3年(保護観察付き執行猶予3年)の有罪判決を言い渡した。窃盗罪がベースになったとはいえ、危険運転罪での執行猶予は珍しいともいえる。

《石田真一》

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