警察庁は11日、先月1日に施行された改正道路交通法による新基準での酒気帯び・飲酒運転摘発者が2万1359人に達していたことを明らかにした。これは昨年1年間の月あたり平均を2834人(15.2%)も上回るもので、この部分が改正による効果となる。
これまでは酒気帯びの基準値を「呼気1リットル中0.25ミリグラムのアルコール検出」を最低数値としていたが、改正後は0.15ミリグラムに引き下げられた。このため、従来は酒気帯びとしてカウントされなかった数値が、今回新たにカウント対象となった。
新基準の0.15〜0.25ミリで摘発されたのは1万0455人で、全体の48.9%に達する。一方で旧基準の0.25ミリグラム以上で摘発されたのは1万0644人となり、この部分だけで見ると例年の月平均より40%あまり少なくなっているという。
ちなみに今年の1〜5月の平均検挙者数は1万5500人であり、従来から酒気帯びで捕まってきた経験のある人が厳罰化を恐れて飲酒運転を控え、法改正を知らずに普段から漫然と運転してきた人が新たに捕まったのではないかという見方もある。
警察庁では「厳罰化の抑止効果についてはあと数カ月は見極める必要がある」とコメントしている。ちなみに平均的な罰金額は20万円。この額を払えるからといって飲酒運転を絶対にしないように。