おとがめなしなら報告義務もなし!? JR東海バスが事故報告怠る

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JR東海バスは15日、運転手研修中のバスが昨年12月に長野自動車道の道路施設と軽微な接触事故を起こしつつも、公団の「事故には当たらない」という判断から警察への届け出を怠っていたことを明らかにした。高速バスの運転手による飲酒運転事故の発生で、運行管理体制が問われる同社だが、新たな問題が浮上することになりそうだ。

同社によると、事故が起きたのは昨年12月16日の午後3時ごろで、白馬方面のスキー場までの団体輸送などに対応するため、道路や駐車場などのチェックを行う目的で研修走行していた大型バスが、長野自動車道の立峠トンネル内で、点検用道路の柵に車体を接触させるという事故を起こした。接触時、車内には「ガリガリ」という音が響いたため、トンネルを出てすぐの路肩にバスを止めて車体をチェックしたところ、左側面の数カ所に擦過したような傷が残り、その部分の塗装が剥げていたという。

その直後、たまたま現場を通りがかった日本道路公団の巡回パトロール車が路肩に止まったバスを発見。運転手に停止している事情を尋ねてきたため、接触の事実を報告したという。しかし、道路設備自体に損傷が無いことを公団の職員が確認し、公団としては事故として扱わないということになったため、警察に報告することなく、バスは数分後に現場を後にしている。

この事実は先日の中部運輸局による立ち入り検査でも明らかになり、「こうしたケースでは関係機関への通報が原則」と指摘されたようだ。たとえ軽微な接触でも、営業運転中に起きれば間違いなく事故としてカウントされるものだと思うが。

《石田真一》

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