G-BOOKは通信ユニットを内蔵しているという特長をいかしたセーフティ機能を搭載している。
まず、クルマの事故や故障時にボタンひとつで通報ができる「ロードサポート24」。このサービスではG-BOOK端末が取得したクルマの位置情報がオペレーションセンターに一緒に通報されるために、見知らぬ土地で緊急車両や救援を手配してもらう時に場所がわからず戸惑う事がない。
もうひとつが車両盗難にあってないか確認できる「マイカーサーチ」だ。これは携帯電話やパソコンからの操作でG-BOOK端末を呼び出して、GPSの位置情報からクルマが移動していないか確認するものだ。
他にも、家庭用の監視カメラの映像をインターネット経由で受信する「ホームセキュリティ」機能や、クルマのメンテナンス状況を確認する「ネットケアサービス」などG-BOOKのセーフティ機能の裾野のは幅広い。
しかし、最も注目すべきは、
「これらセーフティ機能が、G-BOOKのコンテンツサービスと連動して使える」(e-TOYOTA企画・総括室G-BOOKグループ長の藤原靖久氏)という点だろう。
例えば民間のセキュリティ会社がホームセキュリティと車両盗難防止サービスを組み合わせて、G-BOOK向けのセキュリティサービスを作ることは十分に可能なのだ。
いちはやくGPS機能と通信機能を融合させたauの携帯電話「GPSケータイ」では、緊急通報サービスの「ヘルプネット」(日本緊急通報サービス)や「ココセコムEZ」(セコム)といったセキュリティサービスの市場が生まれた。今後、G-BOOK端末がトヨタ車全体、特にセルシオやランクルなど高級車にまで広がれば、G-BOOKのセキュリティサービス市場がもりあがる可能性は高いだろう。
「今のクルマにとってナビや交通情報などの走行支援はあたりまえ。コンテンツダウンロードなどは興味がない人もいるかもしれない。しかし、セキュリティサービスはお金を払う価値があるのではないか」(友山茂樹e-TOYOTA部長)
車両盗難や車上荒らしが増え保険料金も上がろうかという時代のキラーアイテムということか。