ケンカに飲酒、職員管理に大問題--運輸局が神戸市営バスを監査

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国土交通省・近畿運輸局は30日、神戸市交通局所属のバスの運転手が酒気帯び状態でバスを運転し、横断中の老人をはねて死亡させた問題で、交通局の点呼や乗務員管理体制を調査する特別監査を来週中に行う方針を明らかにした。9月2日午前から行われる予定で、運転手が所属する営業所に立ち入り調査するという。

この事故は28日午前、神戸市須磨区で発生したもので、バスの直前を横断しようとした老人に運転手が気がつかず、そのままはねて死亡させたというもの。後の調べで、呼気1リットル中0.2ミリグラムのアルコールをこの運転手から検出。道路交通法違反(酒気帯び運転)と業務上過失致死の容疑で逮捕されている。

警察の調べで、乗務管理担当者が運転手の酒酔いを判断するのは「乗務前の点呼で通常の会話ができるかどうか」というお粗末なものであることがわかっており、担当者の質問に首を振るだけで口を開かない運転手もいるということは、事故直後に神戸市交通局が開いた会見でも明らかにされている。

つまり、乗務担当者が行う運転手の酒気帯びチェックは「形だけの杜撰なもの」であった可能性が高くなり、こうした管理体制に落ち度があったと近畿運輸局は判断。事故を起こした運転手の所属する神戸市交通局・落合営業所に対する特別監査を実施する方針を固めた。監査は9月2日の午前から行われる予定で、運転手の管理体制に問題が無かったかどうかを調査する。

神戸市交通局では、今月13日に道の譲り合いなどを巡ってバスの運転手同士が殴りあいになり、ケガを負った運転手のバスの運行が続行不能になり、数便が運休するというトラブルも起きている。運輸局ではこの際にも市交通局の関係者から事情を聞く方針だったが、この際には「必ず改善する」という報告を受け、実施していなかったとしている。

《石田真一》

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