【パイオニア『Air Navi』離陸】蓄積した財産を重視して新OS採用を見送った?

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【パイオニア『Air Navi』離陸】蓄積した財産を重視して新OS採用を見送った?
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この秋はトヨタ『G-BOOK』、ホンダ『インターナビ・プレミアムクラブ』、そしてカロッツェリア『Air Navi』と、通信機能による情報取得を特長とするカーナビのリリースが相次いでいる。ただし、前者2つと、Air Naviでは同じような機能を提供しながらも、そこには大きな違いも存在する。それはシステムを制御するOSが異なるということだ。

トヨタとホンダは通信機能を備えた新しいナビの開発を決めた際、システムを制御するOSも従来とは違う『WindowsCE for Automotive』を選んでいる。ところがAirNaviがOSに採用したのは、これまでのカロッツェリア製品と同じ『Micro-ITRON』だった。この理由は何なのか。この質問に対し、パイオニアでカーテレマティクス事業を担当しているITナビゲーション開発企画部の畑野一良部長は「旧来の開発資産を捨て去ることはできなかった」と語る。

パイオニアは1991年に後付け型のカーナビ『AVIC-1』を世界で初めて販売、1997年にはこれまでのCD-ROM方式からDVD-ROM方式に発展させた『AVIC-Dシリーズ』を同様に世界で初めて販売するなど、正に“パイオニア(先駆者)”としての地位を歩んできた。当然ながらこれまでに蓄積した様々なデータを有しているわけであり、それらをフルに活用してこそ…という考えしかなく、WindowsCE for Automotiveを採用するということは議論にも上がらなかったようなのだ。畑野部長はこうも語る。

「将来的にはWindowsCE for Automotiveも採用するかもしれない。ただ、現状で最善を尽くせるのはこれまでの資産を活かすことです。Micro-ITRON採用によって通信モジュール搭載ナビの中でAir Naviは最高の商品になりました。開発データは我々の財産ですし、それを全く捨ててゼロから出発し、いきなり既存の製品に迫るものを作れというのは不可能に近いと思います」

《石田真一》

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