三菱自動車工業は4日、国内乗用車販売体制を再編すると発表した。現在の2チャンネル体制を1チャンネルに集約し、新たに「ミツビシ・モーターズ・ネットワーク」の名称に切り替えていく。
三菱はカープラザ系とギャラン系の2チャネル体制を敷いている。しかし需要の低迷やリコール問題により国内販売が大幅に落ち込み、2チャンネル体制の維持が難しくなってきた。このため販売系列を一本化することにより、販売会社を集約化し効率化を図ることにした。来年は移行期間とし、順次新体制に切り替えていく。
販売網再編に際し三菱は「ディーラースタンダード」を策定、販売台数など一定のハードルに届かないディーラーとは、現在の契約が切れる2004年3月以降は契約更新しない方針だ。
この計画を主導していくのはこの夏、フォード・ジャパンから移籍してきたばかりの岩國頴二副社長。過去にホンダやフォードで数々の実績を挙げてきた人物なだけに、ロルフ・エクロート社長も岩國氏の手腕に多大な期待をかけている。岩國副社長は「理想的に再編が進めば販売会社の数は227社から150社程度に減る」としている。ただ拠点数の大幅削減は行わない方針で販売店の数は大きくは減らない見通しだ。