死人に口なしは許さない、となるか---大阪の女子中学生手錠監禁致死事件

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昨年7月、手錠を掛けられた状態で車内に監禁され、逃げようとした際にクルマから落下。後続車にはねられるなどして当時12歳の少女が死亡した事件で、監禁致死などの罪に問われていた元中学校教諭の男に対する控訴審の初公判が15日、大阪高裁で開かれた。争点は量刑の期間のみで新たな事実認定などは特に無く、即日で結審している。

この事件は昨年7月24日、兵庫県神戸市内の中国自動車道下り線で、大阪市在住の少女(当時12歳)が両手に手錠を掛けられた状態で発見されたというもの。少女は後続車にはねられたことが原因によるケガで失血死している。警察ではこの少女に援助交際を持ちかけた中学校教諭を携帯電話の通話記録から特定し、監禁致死容疑で逮捕していた。

1審判決は今年3月に神戸地裁で言い渡されているが、裁判長は「クルマから少女が飛び降りることは被告の想定外」と認定。さらに「援助交際を目的としており、被害者にも相当の落ち度がある」と判断し、検察側の懲役12年の求刑に対して、懲役6年の実刑という軽い量刑を言い渡していた。これに対して検察側は「死人に口なしの状態で、被害者に不利な証拠ばかりが採用された」として、量刑の再考を求めて大阪高裁に控訴。改めて判断を仰ぐことになった。

控訴審の初公判は15日に大阪高裁で行われたが、双方から新しい証拠申請は特になく、即日で結審している。判決は11月26日に言い渡される予定で、一審と同じ証拠を基に高裁の裁判官がどのように判断するのかが最大のポイントとなる。

《石田真一》

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