東京大気汚染公害訴訟に判決!! ---東京モーターショーの空気が変わる

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呼吸器疾患が発症・悪化したのは自動車の排ガスが原因だとして、東京の住民らが国や自動車メーカーなどを相手に損害賠償や汚染物質の排出差し止めを求めた「東京大気汚染公害訴訟」(1次)の判決が29日、東京地裁であった。

高橋利文裁判長は病気と排ガスとの因果関係を認め、国と首都高速道路公団、都に賠償責任を認めるいっぽう、メーカーの責任は認めず、また汚染物質の差し止め請求も棄却した。

裁判では、メーカーはクルマの移動をコントロールできないとし、クルマの製造・販売が健康被害を回避する義務にたいする違反だとはいえないと判断した。国などについては、健康被害を防止するための適切な方策を講じた事実はないとし、責任を認めた。

高橋裁判長は幹線道路から50m以内に居住・勤務していた7人について、国と首都高速道路公団、都に総額7920万円の損害賠償を命じた。裁判では、沿道だけではなく東京23区全域にわたる「面的汚染」が認められるかも争点だったが、判決はこれを否定した。

同じ日に開催された東京モーターショー会場で、被告7メーカーのひとつであるいすゞの井田社長は判決について聞かれ、「判決の詳細を見ないとコメントはできない」としながらも、同社広報からは「当社の主張が認められたことは、妥当な判決が下されたものと考えております。当社は、従来から排出ガスの低公害化など環境問題について、経営上の重要課題として積極的に取り組んでおり、今後とも技術開発に一層の努力を払う考えです」との声明が発表されている。メーカーは一様に安堵、というのがショー会場の空気だ。

《高木啓》

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