「懲役6年は軽い刑ではない」---女子中学生監禁事件で大阪高裁が判断

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昨年7月、手錠された状態でワゴン車に監禁され、逃げ出そうとした際に中国自動車道で転落、後続のクルマにはねられて12歳の少女が死亡した事件で大阪高裁は26日、被告への厳罰を求める検察側の請求を棄却。一審判決の懲役6年を支持する判決を言い渡した。

この事件は2001年7月24日深夜に起きた。友人に「男友達と会う」と言って姿を消した女子中学生が、その数十分後に手錠を付けた状態で中国道の本線上に放置された状態で見つかったというもの。その後の調べでテレホンクラブで知り合った男が少女をクルマに監禁。少女は中国自動車道を走行中のクルマから逃げだそうとした際に落下し、後続車にはねられて死亡したことがわかった。

一審の神戸地裁判決では、「被告は少女がクルマから飛び降りることを想定しておらず、少女にもテレホンクラブなどで知り合った見ず知らずの男性と金銭授受の絡む援助交際を目的に会おうとした点に落ち度がある」として、検察側からの懲役12年の求刑に対して、懲役6年の実刑判決を言い渡した。検察側は「少女の責任を追及し、過失を適用するのはおかしい」として大阪高裁に控訴していた。

26日の判決で大阪高裁の白井万久裁判長は「当時、中学校教諭だった被告が援助交際に走るとは破廉恥極まりない行為」として被告の責任を追及するも、「一審の懲役6年という判決が軽すぎるとは言えない」と判断して一審判決を支持。検察側の控訴自体を棄却した。

《石田真一》

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