スズキ『チョイノリ』---重量=価格を証明、39kg=5万9800円

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スズキ『チョイノリ』---重量=価格を証明、39kg=5万9800円
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スズキ『チョイノリ』の車両重量は39kg。平均的なスクーターのそれが70kg程度であることを考えると、いかに高い目標を掲げ、それを達成したかがわかる。

もちろん常識で考えてはとても無理なので、必要ないものをはずし、必要なものまではずしてある。たとえばセルフスターター。いまどき当たり前といえるこの装備をはずし、キックのみとして軽量化。さらにはリアサスペンションもはずしてフレームに直付けのリジット構造(固定式。フレームのたわみでショックを吸収するカートのような構造)として軽量化している。

もちろんはずすだけではなく、新しい技術も積極的に使っている。「外板素材はプラスチックに色を塗るのではなく、初めから色のついたプラスチックを用いた」(二輪第二統括部 商品企画の中村鉄也係長)ことで、コストと重量を削減した。

エンジンにはニカジルメッキと言われる技術を使っている。低フリクション化と、鋳鉄スリーブが不要になることから軽量化とコンパクト化などのメリットがあるが、コストが高いためF1マシンや一部の高級車に用いられるのみだった。スズキでは、この技術を作業工程の改革によって低コスト化を実現した。

さらに、「車重が軽くエンジンの負荷が軽いので、触媒無しでも排ガス基準をクリア」し、触媒分のコストと重量をも削減した。

このような軽量化の努力は、部品点数の低減、製造工程の簡素化にもつながり、車両重量39kgは達成された。そしてコストも5万9800円と軽くなったのだ。

一見、生活雑貨ぽいミニマルな道具、といった印象を受けるこのチョイノリだが、中身はスズキのモノ作りのノウハウが詰まった一台なのである。

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