道路に寝ていたのが悪いのか、気付かなかったパトカーが悪いのか

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1998年11月、「路上で泥酔者が寝込んでいる」との110番通報を受けて出動した熊本県警・熊本南署のパトカーが、現場でこの男性の存在に気付くのが遅れたために、誤ってひいてしまった事故を起こしたが、この際に被害を受けた男性が「警察からの賠償算定に不服がある」として、熊本県に対して総額100万円あまりを求める民事訴訟を起こしていたことが21日、明らかになった。

この事故は1998年11月16日に発生している。当時23歳の男性が酒に酔い、熊本市十禅寺町の路上で眠っていたところ、それを通行人が発見。「クルマにひかれる可能性がある」と心配して警察に110番通報を行い、保護を要請した。管轄の熊本南署は地域課のパトカーを現場に急行させたが、路上で寝込んでいた男性の存在に気付くのが遅れ、パトカーの前輪で男性の右肩や胸などを踏んだ。パトカーは男性を引きずったままの状態で約1m進み、男性は顔などに全治3週間の軽傷を負った。

県警側は「接触事故を起こした」という事実については不手際を認め、自賠責保険から治療費など46万円を支払った。

しかし、被害者の男性は「治療費だけで48万円を超えており、休業損害や慰謝料の部分が足りない」と主張。事故の原因は「路上に人が倒れているという通報を受けて現場に向かったにもかかわらず、パトカーは前方注視や慎重な捜索などの基本的な注意義務を怠ったことにある」と主張。「治療費だけでなく、休業損害や慰謝料についても支払うべきだ」としている。

ちなみに一般的な過失割合認定の場合、路上に寝ていた歩行者がクルマにはねられたときには、歩行者側の過失が50%あると算定される。ドライバーにとって、歩行者が路上に寝ているのは異常事態であり、それを想定してクルマを走らせているわけではない、という理由からだ。50%の過失を取られるとことは、仮に100万円の損害があった場合には「50万円を支払えば良い」ということになる。

しかし、今回の場合は「路上に歩行者が寝ている」という事前の情報が存在した。この訴訟について、県警監察課は「届いた訴状の内容をよく見た上で適切な対応をしたい」とコメントしている。

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《石田真一》

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