神奈川県警は29日、民間の企業と共同で開発した「吸盤式違法駐車標識取付器」を公開した。吸盤を使い、違反車両のガラスに貼り付けるもの。従来のワイヤ式とは違い、違反者が容易に外せない構造だという。
これは「吸盤式違法駐車標章取付器」と呼ばれるもので、神奈川県警と民間の機械メーカー「日本環境開発」が共同で開発。全国の警察本部に先駆けて試験的に採用する。昨年行われた警察庁の装備品コンクールでは長官賞を受賞。現在は特許庁に実用新案登録する準備を行っている。
強力な吸盤を用いて違法駐車しているクルマのガラスやボディーに貼り付けるという方式で、従来のワイヤ式よりも単純な構造となっている。しかし、ワイヤ式のように取り付け場所が限定されず、平面やゆるやかな曲面であればボディでもガラスでも取り付け可能な点は従来型より優れており、違反者が無断で剥がすことは非常に困難だという。
県警では「実用新案の登録を準備していること」や「これから普及させていくアイテムの構造は教えられるわけない」として、詳細については明言を避けているが、特殊な器具で吸盤内の空気を抜き、限りなく真空に近い状態で貼り付けているようだ。
県警ではとりあえず数個を製作して現場に配備。実際に使用させて現場からの改良案を出させ、本格的な配備までにその結果をフィードバックさせる方針だという。
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