気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2003年2月13日付
●03春闘定昇改革へ経営側攻勢、奥田日本経団連会長「賃上げすれば競争力失う」(読売・9面)
●ホンダ、2年ぶり定期採用,増やす計画(読売・9面)
●パリ・ダカ事故から再起目指す篠塚「走り屋の本能一点の陰りない」(読売・25面)
●三菱自動車、定昇を全廃、入社年から査定(朝日・1、9面)
●燃料電池車加速滑らか、GMの試作車、価格、水素供給…課題残る(朝日・10面)
●都議会、ディーゼル規制で代表質問、支援費移行で対応策、メーカーとの連携も不可欠(毎日・22面)
●ヤナセ、ベンツ販売50万台突破(産経・9面)
●日産、2005年から中国で小型車生産、日本勢、主導権争い(日経・1面)
ひとくちコメント
トヨタ自動車などの大手自動車メーカーの労組が一斉に要求を提出、2003年の春闘が来月12日の集中回答日に向けて本格的にスタートした。きょうの各紙も主な業界・企業別の2003年春闘要求の一覧表を掲載するとともに、奥田碩・日本経団連会長と笹森清・連合会長のインタビュー記事を取り上げている。「攻めの経営、守りの労組」(産経)の見出しのように、ベアどころか定期昇給の廃止や圧縮、さらには”賃下げ”問題も浮上するなど激しい攻防が予想される。
こうしたなか、三菱自動車が年齢や資格等級に応じて毎年増える定期昇給制度を全面的に廃止すると、朝日が1面準トップで報じている。ホンダなども若手社員を除き定昇を一部廃止する方針だが、三菱のケースは入社1年目の新入社員も対象になるという。三菱では、執行部経験者を経営の中枢ポストに抜擢するなど、労使間の風通しも良好。このため、新制度の導入にも抵抗が少ないとみられる。