身勝手!! 法廷で明らかに……5人を殺して危険運転致死罪に問われた男

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昨年12月、千葉県松戸市で泥酔状態の男が運転するクルマに5人がはねられて死亡した事件で、危険運転致死罪に問われた52歳の男に対する初公判が3日、千葉地裁松戸支部で開かれた。検察は冒頭陳述で被告の身勝手な態度を生々しく読み上げた。

この事故は昨年12月9日未明に発生した。松戸市内の市道を歩いていた男女5人が後方から走ってきたクルマにはねられて全員が即死したというもの。運転していた男は忘年会帰りで、当時は泥酔に近い状態。歩行者の存在には全く気づいていなかったらしく、被害者の1人は十数メートル跳ね飛ばされ、路上駐車していたクルマに激突した状態で発見されている。このことから衝突時のスピードが相当速かったとも推測されている。

警察では当初、この男を業務上過失致死と道路交通法違反(酒気帯び運転)で逮捕したが、飲酒時の記憶が無いことや、事故を起こすまでの自分の行動が思い出せないと供述する点などを考慮。悪質な飲酒運転と認定し、容疑を危険運転致死に切り替えて送検していた。

3日の初公判で検察側は冒頭陳述において、事故直後の被告の様子を生々しく語っている。それによると被告は救急車に乗せられていく被害者の姿を見ようとはせず、事故直後から「俺の人生はもう終わりだー」と現場で叫んでいたという。また、警察の取り調べの際にも「俺の人生はもう終わりなんだ、終わりなんだ」と泣き叫び、警察官が「お前の飲酒運転が原因で亡くなった人もいるんだぞ」と一喝しても、同じ言葉を繰り返し続けたとされる。

また、被告の飲酒量は多くなかったものの、店を出る際にガラス戸に頭をぶつけるなどしており、同僚らは「酔っているな」と判断。午後11時ごろに勤務先に戻って仮眠を取った。が、家に帰らなくてはいけないと思い立ち、視界がぼやけたままの状態でクルマを運転。開始から数分後に事故を起こした。

被告はこれらを全面的に認め、起訴事実についても「間違いありません」とだけ延べている。裁判は今後も継続していく。

《石田真一》

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