アメリカで2月の自動車販売統計が発表されたが、全体では1月と比べて7%の減少となった。史上最高値を記録するガソリン価格や戦争への不安、経済の停滞など販売が伸び悩む理由はいくつか挙げられる。中でも落ち込みが激しいのは、これまで根強い人気を誇ってきたSUV、特に大型SUVの分野だ。
GMでは大型SUVのシボレー『サバーバン』、キャデラック『エスカレード』、シボレー『タホー』がそれぞれ前月比で25%から34%販売が減少、中型SUVのシボレー『トレイルブレイザー』も14%落ち込んだ。
フォードでも大型の『エクスペディション』は2カ月連続で販売減、ベストセラーである『エクスプローラー』も7%減少した。そのほか、クライスラーでは『グランドチェロキー』が20%減少、トヨタでも『セコイア』が17%減など、全体と比べて大型SUVの販売減が目立つ。
これらと比較すると小型セダンなどはほぼ横ばいで、二月の販売実績が社会、経済不安による一時的な傾向なのか、それとも本格的なSUV離れが始まったのか、業界では今後の動向に注意している。