兵庫県警は7日、街頭犯罪の温床になるとして、3月から実施を強化している「スモークフィルム検問」について、警察官300人を動員した一斉取り締まりを8日昼から実施することを明らかにした。透過率違反などが確認された場合、整備不良で摘発するという。
これは窓ガラスにスモークフィルムを貼ったクルマが、外から中が見えにくいことを悪用し、ひったくりや路上強盗など、街頭犯罪の温床になっているという指摘から実施されることになったもの。透過率70%未満のフィルムを後部座席の窓ガラス、リアウインドウに貼ることは法的にも認められているが、貼り付けが禁止されているフロントガラスや、運転席と助手席の側面ガラスにも貼ってしまう例が後を絶たない。
中が見えないことで街頭犯罪に使用される恐れもあるが、市民から警察に対しては「乗っている人が見えないと怖い」や「夜道でぶつけられそうになった。スモークフィルムを貼っているので、外が見えていないのではないか」というクレームが相次いでいた。このため、全国的にも珍しい防犯目的での一斉取り締まりを実施することになった。
神戸市内などでは小規模な取り締まりが3月から実施されているが、8日の一斉取り締まりでは県内全域の50カ所に検問を設け、警察官300人を動員して行う。透過率が低いフィルムを貼り付けていた場合や、透過率が70%未満の場合でも禁止されている場所に貼り付けていたことが確認できた際には道路交通法違反(整備不良)で検挙する方針だという。