証言を二転三転、自己保身---ひき逃げ犯の容疑を危険運転致死に

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栃木県警は19日、今月17日に栃木県益子町内の町道で帰宅中の女子中学生2名をはねて死亡させたまま逃走し、業務上過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ)で逮捕されていた38歳の容疑を危険運転致死に切り替えたことを明らかにした。後の調べで酒気帯び運転と、著しい速度超過が発覚したためとしている。

この事故は今月17日の午後7時ごろに起きた。益子町塙の町道で、帰宅途中の女子中学生2人に後方から走ってきた乗用車が衝突。クルマはそのまま現場から逃走した。2人はクルマと衝突した地点から15mほど跳ね飛ばされており、即死状態だった。警察でひき逃げ事件と断定し、犯人の行方を捜していたところ、18日未明になって38歳の男が「自分がやったかもしれない」と出頭。男のクルマと、現場から回収された破片の照合ができたため、栃木県警・真岡署は男を業務上過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ)の容疑で逮捕していた。

男は当初「ガードレールに当たったと思った」と供述していたが、クルマのフロントガラスに人が当たったような痕が残っていることを捜査員から指摘されると、今度は「人をひいたのはわかっていたが、誰も見ていないから逃げた」と証言を一転。さらには「飲酒運転の発覚を恐れた」、「誰もいないと思っていたので、かなりのスピードを出していた」と供述を変化させていった。現場の状況と、被害者の倒れていた位置などから警察が想定していた衝突速度は100km/h程度と推定されていたが、男の証言からこの一部の裏づけができたことや、「誰もいないから逃げた」などの供述を悪質と判断。業務上過失致死を危険運転致死に切り替えて送検することを決めた。

男は容疑を徐々に認めているが、反省している様子よりも自分の保身を目的とした発言が目立つという。

《石田真一》

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