飲酒運転した上司を家に送ることは犯人隠避---2警官に懲戒処分

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北海道警・釧路方面本部監察官室は27日、泥酔状態でクルマを運転していた帯広署・刑事1課に所属する係長職の警部補を同日付けで懲戒免職処分にするとともに、この警部補を飲酒運転摘発後に自宅に送り届けていた同署・地域課の巡査部長を犯人隠避容疑で書類送検。懲戒戒告の処分も合わせて実施していたことを明らかにした。

この事件は今月20日の未明に起きた。帯広署・地域課所属のパトカーが幕別町付近でパトロールを行っていたところ、前方をふらふらと走る1台の乗用車を発見した。このクルマを止めて職務質問を行ったところ、同署の刑事1課の係長が運転していることに1人の警察官が気づいた。

この警官は同僚に対して「知り合いだから家まで送り届ける」として、その場を離れ、係長の自宅までいったん送り届けた。その後、上司に対して「どのように扱えばいいのか」という内容の電話を行い、上司の指示で最寄りの交番に再び送り、そこでアルコール濃度の検査を行った。この際、係長からは呼気1リットルあたり0.55ミリグラムのアルコールを検出したため、道路交通法違反(酒酔い運転)で逮捕されている。

だが、一度は自宅に送り届けたという行為が犯人隠避に当たると監察室は判断。同容疑での取り調べを進めていた。

この結果、巡査部長には犯人隠避容疑が構成されると判断。同容疑で送検するとともに、懲戒戒告の処分も合わせて実施した。また、酒酔い運転を行った係長は懲戒免職の処分が実施されている。

今回の不祥事に対し、道警では「道民の皆様にはご迷惑をお掛けしました。再発防止に努めるとともに、警察に対する信頼回復に全力を挙げたいと思います」とコメントしている。

《石田真一》

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