社員42人に155枚の反則キップ---駐車違反を奨励する会社

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大阪府警は8日、「保有台数分の駐車場が確保できない」ことを理由に、会社近くの路上へ恒常的に営業車を放置する違法駐車を繰り返していたとして、大阪市淀川区のリゾート開発会社の取締役ら3人を道路交通法違反(放置駐車)で逮捕。また、社員に対しても路上に駐車することを命じてきたとして、道交法違反(放置駐車下命・容認)で法人としての同社とその関連会社を書類送検したことを明らかにした。

大阪府警・駐車対策課の調べによると、このリゾート開発会社とその関連会社は、48台の営業車を所有しながら、会社の近くには22台分の駐車場しか確保せず、残りのクルマは会社周辺の道路に放置していた。

長時間に渡って路上に放置されるクルマも多く、それが原因で渋滞も頻発することから、警察には地元住民から「もっと注意してほしい」という要望が幾度となく寄せられていた。警察も運転を担当する社員を積極的に駐車違反で摘発して反則キップを交付しているが、この会社の車両担当者は再三に渡る警察からの出頭要請を無視してきた。

警察が社員42人に対して駐車違反で交付した反則キップは155枚。1人あたり平均して3回の摘発経験。また、摘発直前に移動させるなどして未遂に終わった件数も含めると、警察が認知した違法駐車は250件近くになっていたという。このため「違反件数が多く、クルマがレッカー移動されて初めて運転者が名乗り出てくるなどの行為は悪質。必要な台数分の駐車場を確保しないなど、もはや会社ぐるみの悪質な違法行為といえる」として今回の摘発を決めた。

逮捕された3人は警察の取り調べに対して容疑をほぼ認めているが、「会社のクルマだし、運転者個人の特定には至らないだろうということで放置させてきた」などと供述しているようだ。

《石田真一》

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