三菱「ターンアラウンド」おおむね前倒し達成---ただし利益率は1年遅れに
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ただ、肝心の収益目標である売上高営業利益率については、最終年度である03年度(04年3月期)での達成はできず、エクロート社長は「04年度にずれ込む」との見通しを示した。
ターンアラウンドで目標としていた項目のうち、国内生産能力の20%削減など3項目がいずれも02年度中に達成された。とくに資材費については3カ年で15%の削減目標を前年度末にクリア。このため、新たに03年度末までの目標値を20%に上方修正した。人員削減も目標の14%削減を上回り、すでに16%削減となった。
ただ、「4.5%」としている営業利益率については前期で2.1%と低迷。今年度の業績予想でも3.1%(営業利益は900億円)にとどめた。米国のローン販売での不良債権が予想外に発生しているためで、この目標については、逆に1年後ずれすることになった。同社の北米販売は高水準で推移していたものの、与信が甘かったのは否めず、思わぬ落とし穴となった。
《池原照雄》