28日早朝、岩手県玉山村内の県道で、小学校の校長が運転する乗用車がセンターラインをオーバーし、対向してきた乗用車と衝突。この乗用車を運転していた会社員に軽傷を負わせるという事故が起きた。警察では校長の酒気帯び運転が原因として、業務上過失傷害と道路交通法違反の現行犯で逮捕している。
岩手県警・盛岡東署の調べによると、この事故が起きたのは28日の午前5時20分ごろとみられている。玉山村日戸付近の県道を走っていた乗用車がセンターラインをオーバーし、対向してきた別の乗用車と衝突。衝突された側のクルマを運転していた40歳の男性会社員が足に軽傷を負った。
警察ではセンターラインをオーバーした側のドライバーからアルコール臭が漂っていることに気づき、呼気検査を実施したところ、呼気1リットルあたり0.45ミリグラムという高い濃度のアルコールを検出した。
このため業務上過失傷害と道交法違反(酒気帯び運転)の現行犯でこの男を逮捕したが、後の調べでこの男が久慈市内の小学校で校長職を務めていることが判明した。
校長は警察の取り調べに対し、「前夜の午後10時ごろから2時間ほどの間、寝酒にするためビール3本と日本酒1合を自宅で飲んだ」と供述。赴任先の久慈市に戻るために午前4時に起床し、出勤する途中だったという。
警察では「飲酒後2〜4時間後は血中アルコール濃度が上昇するピークであり、多少時間を置いたからといって酔い醒ましにはなっていない」と注意を呼びかけているが、この校長の場合も実際には酔いのピークだった時間帯に運転を始めた可能性が高いとみている。