自動車教習所にとって偽の卒業証明書はおいしいビジネス?

自動車 社会 社会

奈良県警は14日、暴力団関係者が公安委員会認定自動車教習所の技能検定員を脅し、卒業証明書を偽造させていたという問題で、先月下旬に逮捕した技能検定員と暴力団組長の2人を虚偽有印公文書作成、同行使の疑いで再逮捕したことを明らかにした。

その後の調べで偽造された卒業証明書が4人分だけではなく、実は20人分を超えていたことが明らかになったためだという。

奈良県警・暴力団対策課の調べによると、捜査の過程でいくつかの新事実も明らかになったとしている。これまでは40歳の技能検定員(みなし公務員に当たる)に対し、52歳の暴力団組長らが「発行できないなら命を落とさなあならん」と殺害することをほのめかし、今年4月までの間に2回に分けて合計4人分の証明書を発行させたとされてきた。

ところが後の調べで発行された卒業証明書の数は20枚を超えており、逮捕された組長が中心となって、2001年ごろから別の暴力団関係者に1枚数十万円で転売されていたことがわかった。

この証明書も偽造されたものだが、逮捕された技能検定員とは別の関係者が犯行に関与していた可能性が高いとみられている。

この件に関しては、この技能検定員が勤務する教習所の経営者も虚偽有印公文書作成、同行使容疑逮捕されており、卒業証明書の偽造が教習所ぐるみであった可能性が高いという疑惑も生じているが、警察の取調べに対して経営者はこれを完全に否認しており、「技能検定員の一存で行われたもの」と供述しているようだ。

警察では転売の実態を調べているが、少なくとも15枚は関西地区の暴力団関係者に渡ったことが判明しており、この中の数人は実際に免許証を取得しているとみられる。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. アストンマーティンの新型『ヴァンテージS』がSNSで話題に、「これで攻めたら絶対楽しい」「乗れる男になりたい」など期待の声
  2. ポルシェデザインのタワマンは最高72億5000万円、アジア初バンコクの物件が日本発売へ
  3. 劇的に流麗! アウディ『Q3スポーツバック』新型に備えよ
  4. 新型マツダ『CX-5』発表に「先代よりマッチョ」「今風になった」など反響! 注目はサイズとインテリア
  5. タイプRとホンダウイング、ホンダ公認の保冷ボトルホルダー2種が登場…夏のドライブやツーリングのお供に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る