飲酒運転を軽視したトラック運転手---水戸で3人死傷

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21日深夜、茨城県水戸市内の国道51号線で、故障して陸橋上で立ち往生していた乗用車と、そのクルマの修理を行おうとしていたレッカー車に、後方から走ってきた大型トレーラーが追突するという事故が起きた。

この事故でトレーラーは乗員を乗せたまま約6m下の道路に落下して重傷、修理の様子を見守っていた乗用車の2人も衝突に巻き込まれて死亡した。

茨城県警・水戸署の調べによると、事故が起きたのは21日の午後9時25分ごろだという。水戸市島田町付近の国道51号線で、故障によって現場付近で立ち往生していた乗用車と、修理のために乗用車の前方で停止していたレッカー車に、後方から蛇行するようにして走ってきた大型トラックが追突した。

この追突によって大型トレーラーは前方の乗用車とレッカー車を押し出すような形となり、レッカー車は運転席に35歳の男性を乗せたまま約6m下の道路に転落。

レッカー車の近くで作業を見ていた30歳の男性(乗用車のドライバー)がトレーラーにはねられ死亡、近くにいた34歳の女性(ドライバーの妻)は押し出されたレッカー車と一緒に転落し、やはり全身を強く打って死亡した。乗用車の車内にはチャイルドシートに座らされていた5歳の男児がいたが、こちらは奇跡的にも無事だった。

警察では43歳のトレーラーの運転手が酒臭いことからアルコール濃度を調べたところ、呼気から酒気帯び相当量のアルコールを検出。本人も夕食時に飲酒したことを認めたため、業務上過失致死傷と道路交通法違反(酒気帯び運転)容疑で現行犯逮捕し、23日に容疑を危険運転致死傷に切り替えて送検している。

現場となったのは緩い左カーブになっている片側2車線の陸橋上。トレーラーは右車線側から80km/h程度の比較的速い速度で蛇行するように走りながら、左車線の路肩に止まっていた乗用車の後部に突っ込んだ。

衝突後もトレーラーは停止せず、数度の衝突を繰り返しながらレッカー車を道路下に押し出したらしい。最終的にトレーラー部分も横倒しになり、積荷の大豆が路上に散乱。事故処理による通行止めは8時間30分にも及んだという。

警察には事故の直前「大型トレーラーが国道を蛇行運転している」という複数の通報が寄せられており、パトカーを現場に向かわせようとしていた矢先に事故が起きてしまったようだ。

《石田真一》

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