愛知県警は25日、名古屋鉄道(名鉄バス)の運転手が1年4カ月も無免許状態で乗務を続けていた問題で、事態の発覚を恐れて別の運転手に身代わりとなるように指示、警察への対応を行わせていた岡崎統括自動車営業所の運行主任と営業主任の2人を犯人隠避容疑で逮捕したことを明らかにした。
問題の事件は今年2月19日に起きた。岡崎統括自動車営業所に所属する37歳のバス運転手が追突事故の被害者となり、警察が事情聴取に訪れる寸前にこの運転手の免許がすでに失効していたことが発覚。1年4カ月間も無免許状態のまま乗務を続けていたことがわかった。
同営業所の運行管理者だった50歳の運行主任は事態の発覚を恐れ、別の37歳運転手に警察との応対を指示。警察が行った聴取や事故検分などは身代わりとなった運転手が立ち会った。また、57歳の営業主任もシフト表などを改ざんした上で本来の運転手と勤務を入れ替えるなどしていた疑いが持たれている。
県警では無免許運転を行っていた運転手を道路交通法違反(無免許運転)の容疑で、身代わりを応諾した運転手を犯人隠避容疑で24日までに逮捕している。この2運転手の供述から犯人隠避の容疑が固まったとして同容疑で逮捕したもの。
今後は本社の自動車部門の関係者についても捜査を行い、一連の隠ぺい工作が会社ぐるみで行われたかどうかの調べも進めるとしている。