事前告知なしの段差で転倒---県に130万円の支払い命令

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国道をバイクで走行中、路面に生じていた段差が原因で転倒し、負傷したのは道路管理者の熊本県が管理を怠ったことが原因として、総額270万円あまりの損害賠償を求めていた民事訴訟で福岡地裁飯塚支部は25日、熊本県の責任を認める判決を言い渡した。

訴えによると、この男性は2001年8月3日の夜、熊本市南熊本付近の国道266号線をバイクで走行中、道路上に生じていた約6cmの段差に気がつかずに通過した際、ハンドルをこの段差に取られて転倒。路面に叩きつけられて左腕や右手の親指を骨折する全治5カ月半の重傷を負った。 

男性側は「路面に約6cmの段差が生じているという注意を喚起する告知看板もなく、適切な補修が行われていたとも考えにくい」とし、訴訟を起こしていた。

25日の判決で福岡地裁飯塚支部の有吉一郎裁判長は「道路管理者は路面に瑕疵が生じた場合、これを速やかに補修、あるいは標識を立てて段差の存在を積極的に知らせて徐行を促すなど、危険の発生を未然に防ぐ措置を講じる義務があった」と指摘。道路管理者に一定の責任があることを認めた。

しかし、転倒事故の発生については「男性の運転にも不適切な点があった」として、請求額の一部を過失相殺し、治療費など約130万円の支払いを熊本県側に命じている。

なお、問題の国道266号線は国土交通省が直接管理する道路ではなく、地方自治体が管理している国道であるため、被告が熊本県になっている。

《石田真一》

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