気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2003年7月10日付
●ホンダ新体制、変革模索、独創性と収益、結べるか、「総合戦略」が急務、福井社長「研究所のエネルギーもう一度蓄えないと」(朝日・11面)
●自動車の耐久性、日系3社が上位、米JDパワー、消費者調査(朝日・11面)
●燃料電池車普及に力、ホンダ・福井社長、世界初・民間にリース販売(毎日・8面)
●GM開発、世界で初めて、燃料電池車をビジネス使用、都心で荷物を運びます(産経・11面)
●英トヨタの増産に意欲、訪欧中の奥田会長、英財務相と懇談(東京・9面)
●ホンダ、日米独に基礎研究所、人工知能やバイオ大学教授ら採用(日経・1面)
●クリーンエネルギー安定供給太陽光・燃料電池を併用、中部電力、トヨタなど万博で実験(日経・13面)
●マツダ、ルイス・ブース社長、中国市場拡大、提携生かし選択と集中(日経・13面)
ひとくちコメント
8日に新社長披露パーティを終えたばかりのホンダの福井威夫社長が、一般紙などを対象とする就任後初の単独インタビューに応じている。きょうは、朝日、毎日、日経の各紙がその第一弾として同時に福井社長との一問一答を取り上げているが、一社の持ち時間は45分と決められており、限られた時間内で持ち味をどのように引き出せるかがポイントとなっている。
朝日と毎日は、国内販売や収益面で急ブレーキがかかっている現状を問いながら、福井新体制が取り組むべき緊急課題を追及。福井社長は、開発畑出身らしく、独創的な商品づくりや燃料電池車の普及にも力を入れることなどを強調した。日経も日米独に基礎研究専門の新会社を設立したことを記事で紹介しているが、インタビュー記事は、マツダのルイス・ブース社長とセットで中国市場の拡大戦略などを聞いている。
自主独立路線を貫くという福井新社長を、一年前に就任したマツダの外国人社長と横並びで取り上げている日経の紙面構成をみて「何でだろう」と感じる読者も多いだろう。