札幌市交通局、軽微なトラブル原因の懲戒処分も原則公表に

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札幌市交通局は9日、これまでは懲戒免職処分実施時にのみ公表していた職員に対する処分について、今後は戒告や減給などの軽微な懲戒処分についてもトラブルの内容と処分内容を原則公開することを決めた。バス運転手による飲酒ひき逃げ事故の発生を契機に検討されてきたもので、同日以降実施するとしている。

これは同局が組織改革のひとつとして実施を決めたもの。これまでは重大な事故を起こし、懲戒免職処分とならないかぎりは事態の公表がされてこなかった。しかし、近年職員による軽微な不祥事が急増する傾向にあり、勤務する職員も「市職員(公務員)」である以上、トラブルや処分内容はできるかぎり公開した方が良いのではないかという意見が出始めていた。

きっかけとなったのは先月発生したバス運転手による飲酒ひき逃げ事故。運転手は乗務の数時間前まで飲酒を行い、遅刻寸前に職場に到着。運行管理者による点呼をすり抜けて乗務するなど、管理体制の甘さが指摘されていた。

今後は戒告以上の懲戒処分については、トラブルの内容や処分の実施内容が原則公開されることになる。職員に対しては事態公表による抑止効果を狙い、利用者(納税者)に対しては「不祥事を起こした職員に対して厳格な処分実施した」ということをアピールできる。

同日には一例として最近行った処分の内容が示されている。これによると「読書に夢中になり、出発時刻を遅延させた市バス運転手に戒告処分」、「駅から回収した残額ありのプリペイドカードを交際中の女性に渡した地下鉄駅職員に減給処分」、「休日に遊漁船の操船アルバイトをしていたバス運転手に減給処分」、「女性をドアに挟んだまま運転士に発車指示を送り、列車を走らせて女性を負傷させた地下鉄車掌に減給処分」などが行われている。

ひとつひとつは確かに軽微かもしれないが、どれもが市職員という自覚に欠けているという印象を受けるものばかりだが、こうしたことが従来から頻発していたとするならちょっと怖い気もする。

《石田真一》

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