テロではなくマニアの誤爆---RV大爆発

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昨年6月、東京都江東区の路上で手製の爆薬などを積んだRVが突然爆発し、このクルマを運転していた当時26歳の男が死亡した事件で、警視庁は10日、この男を爆発物取締罰則違反、銃刀法違反などの容疑で被疑者死亡のまま書類送検したことを明らかにした。

この事件は昨年6月4日の午前3時20分ごろ、江東区東陽2丁目付近の都道で発生している。交差点付近に路上駐車していたRV車が大音響と共に爆発。クルマは原型を留めないほどに大破し、周辺100mの範囲に金属片などを撒き散らした。

発生時間が未明だったこともあり、歩行者などが巻き添えになるというような二次災害は発生していないが、ちょうどサッカーのワールドカップが開幕したばかりに起きた事件で、近隣住民からは「テロを起こそうとして失敗したのではないか?」という噂話も流れた。

大破したクルマには当時26歳の男性が乗っていたが、爆発のショックで内蔵の大半が破裂し、収容先の病院で死亡が確認されている。

車内からは手製爆弾4個、手榴弾に真似た弾薬23個、拳銃のように火薬で発射可能な仕込みナイフ5本などが発見されており、警察ではテロの疑いもあるとして捜査を進めてきた。しかし、この男がいわゆる「爆弾マニア」で全国を転々としながら、山中で手製爆弾の爆破試験などを行なっていたことが押収資料から明らかになった。

事故当時は爆弾を搭載したまま、実験場所を求めてさまよっていたが、ステンレス製の魔法瓶に黒色火薬を詰めた手製爆弾が何らかの原因で爆発してしまったらしい。

警察では男を爆発物取締罰則と銃刀法違反などの容疑で被疑者死亡のまま書類送検しているが、警察では「男の作った爆弾の殺傷力は非常に高く、これが犯罪に使われることが無かったことだけは幸いだった」とコメントしている。

《石田真一》

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