米の新車販売価格下落---こんな所にも影響が

自動車 ビジネス 国内マーケット

各メーカーがインセンティブ合戦を繰り広げている影響で、アメリカの新車販売価格は昨年よりも平均で、2〜3%下落している。理由は、大型のインセンティブを提供している関係で、各メーカー、特にビッグ3の新車購入時のトレードイン価格が下がっているためだ。このことが、ユーズドカーの取引き価格にも影響を及ぼしている。

ビッグ3(フォード、GM、ダイムラークライスラー)のディーラーなどによると、下取りを申請する新車購入者の半数以上がディーラーの提示する下取り価格に難色を示しているという。時には下取りゼロの査定が出ることも珍しくなく、ディーラーは「この状態が続けば、新車購入者はインセンティブは受けても下取り代金を頭金にしてローンを組む、といった従来の方法が取れなくなる」と将来の販売に不安を訴えている。

新車の販売価格を高く設定し、大型のインセンティブで割安感を与える、という手法はユーズドカー市場に価格破壊をもたらし、ユーザーがユーズドカー市場に流れることでメーカーに不利益になる、という見方もある。

ディーラーが特におそれていることは、ビッグ3の車と日本車との間でリセールバリューに大きな開きが生じることだという。

アメリカのインセンティブ競争は、メーカーの体力を弱らせるだけではなく、思い掛けないところにも波及しているようだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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