盗難車と知って追跡断念できず---パトカー追跡で1人死亡

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18日未明、群馬県太田市内の県道交差点で、信号無視を発見されてパトカーの追跡を受けていた乗用車が出会い頭に別の乗用車と衝突。逃走車に乗っていた1人が車外に放出され、全身を強く打って死亡している。警察ではクルマを運転していた30〜40歳とみられる男を道路交通法違反(信号無視)の現行犯で逮捕し、取り調べを進めている。

群馬県警・太田署の調べによると、事故が起きたのは18日の午前4時20分ごろだという。これに先立つ午前4時10分ごろ、同署のバトカーが市内をパトロール中、信号無視をして交差点に突っ込んできたクルマを発見。直後に追跡を開始した。

逃走するクルマはパトカーが追跡していることに気づくとさらにスピード上げ、複数の信号を無視して逃走。パトカーは追跡を断念しようとしたが、ナンバー照会の結果として、逃走しているクルマが17日に埼玉県内で盗まれた盗難車であることが判明。追跡を継続することになった。

クルマはそのまま1.3kmあまりを走り、太田市内ケ島町付近の県道交差点に差し掛かった際、ここでも信号を無視して交差点に進入したところ、青信号で進入してきた26歳男性運転のクルマと出会い頭に衝突した。この際、逃走車両の助手席にシートベルトを着用しないで座っていたと思われる40歳前後の男が車外に投げ出され、全身を強く打って間もなく死亡した。両車のドライバーは共に軽傷程度で済んだ。

警察では逃走車両を運転していた男を道交法違反(信号無視)の現行犯で逮捕したが、男は自分の名前すら話しておらず、取り調べは難航しているという。

群馬県警では今回の追跡に対して「関係ない市民を巻き込んだことは痛恨の極みだが、軽傷で済んだと聞いて不幸中の幸いだったとホッとしている。追跡自体は正当な職務遂行によるもので何の問題も生じていない。強引な追跡でもなかったと判断する」とコメントしている。

《石田真一》

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