【ワイヤレスジャパン】ホットスポットを作ります

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【ワイヤレスジャパン】ホットスポットを作ります
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昨年10月の計画段階では、「MTC」(Mobilecast Telematics Center)と呼ばれる課金ゲートウェイまでの通信手段にKDDIの「CDMA2000 1X」と「DSRC」(狭域専用通信)の併用を想定していた。

前者は144Kbpsで課金情報などの単純なデータ通信を。後者では4Mbpsの高速大容量通信を活用し、コンテンツ(音楽や映像データ)ダウンロードを行うとしていた。しかし、『ワイヤレスジャパン』の会場に出品していた「MAG」(Multimedia Automotive Gateway)の開発機ではDSRCが無線LANに差し替えられた。これについてモバイルキャスト技術本部の奥瀬俊哉本部長は「DSRCは現実的ではないので断念しました」と語る。

4Mbpsの速度で高速大容量の通信ができるDSRCだが、日本語では「狭域専用通信」というだけあり、非常に限定された場所でスポット的にしか使えない。当初はコンビニエンスストアの駐車場にDSRCのアンテナを設置、駐車中にコンテンツダウンロードを行うと計画していたが、さらに良い方法を考案したことがDSRCをすっぱりと切り捨てる材料になった。

「コンビニは都市部には密集していますが駐車場を持つ店舗は少ない。地方には巨大な駐車場を持つ店舗もありますが絶対数が少ない。こうした現状を考えるとコンビニ駐車場でのDSRCというのには無理がある」と奥瀬本部長。

テレマティクスには「都市部に住む人が最初に関心を持つだろう」と推測されている。それを考えるなら、都市部にDSRCのアンテナを設置できなければ意味がない。「いろいろと調査を続けてきたが、どうもそれは無理だとわかった」とも奥瀬本部長は語る。

「我々はこの9カ月間いろいろと検討を重ねてきました。そしてDSRCに代わり、どんな小さな街でも確実にホットスポットを作れるアイテムを見出しました。これこそが我々のテレマティクスサービスのブレークスルーになったと自負しています」と奥瀬本部長が自信を持って説明し、自慢するように指差したのがジュースの自動販売機のモックアップだった。

なんと「自動販売機に無線LANユニットを組み込んだ」、世界初の街頭ブロードバンドITSルーターだという。

《石田真一》

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